真理子が母である先代女将を伴って北海道旅行へ行ったのは今春だったが、最後の日に宿泊した函館湯の川温泉の旅館「竹葉新葉亭」は母も気に入り、「もう一度行きたいね」と言っている。
その旅館で水引細工のアート作品を創作されている「清雅舎」の社長と会い、彼女が創作して話題になっているアクセサリーを拝見させていただき、その後に「竹葉新葉亭さん」の売店のコーナーで販売されているように、真理子の旅館の売店にも置くことになり、お土産を購入される際に目が留まり、一度手にされると皆さんがお買い求めになるので真理子がそうだったように、女性は誰も身に付けていない美しいオリジナルなアクセサリーに目が行くものである。
真理子が興味を抱いたのはお客様が装着されていた素敵なイヤリングに気付いたからで、お部屋に参上してご挨拶の時に見せていただき手にしてその軽さと美しさに魅せられ、その方から得た情報で北海道旅行の際に「竹葉新葉亭」の旅館を利用していた。
ネックレス、イヤリング、ブレスレッドなど全てが水引で出来ているので軽いのは当たり前だが、その軽さと美しさは手にした本人しか分からないもので、真理子の旅館でも想像もしなかったことが起きている。
1ヵ月前にご利用くださったご夫婦のお客様だが、奥様が売店でイヤリングとネックレスを購入され、お帰りになってから装着されていたらご友人や知人の方々から「何処で買ったの?」と質問され、5人のお友達と一緒にリピーターとして来られたからだった。
皆さんが競われるように購入されたので品薄になり、「清雅舎」に電話を入れて送っていただくようにお願いしたが、同じような傾向があちこちで起きており、しばらく納品は無理と言われて驚くことになった。
函館の旅館でお会いした際、「これを身に付けられる方が幸せになられますように」と念じながら創作されていると知って改めて水引の文化を学ぶことになったが、限りなく美しく魅せられるものは女性にとって限りなく欲しくなるものである。
裏話をすると、このアクセサリーが売店のコーナーに並べられると、女性スタッフや仲居達で購入してしまったことからすぐに追加納品をお願いしたが、購入を目的にグループのお客様がやって来られるとは想定外のことだったし、今後は在庫を余分に備えておかなければと考えている。
前回に湯の川温泉で宿泊した時は、朝風呂に入った大浴場が印象に残っているし、和風旅館ならではの素晴らしい朝食が最高で、母も同じようなことを言いながらずっと「行きたいね」と言っているので、もう一度行く予定を考えているが、あの爆弾低気圧は二度と体験したくないものだった。
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