浜松で代行運転で目的地に到着、代行運転者が車を降りたらギアをパーキングに入れていない状態だったの動き出し、急いで飛び乗ってブレーキを踏もうとしたらそれがアクセルペダルで3人を死傷させた事故が報じられていた。
飲食店の店内に飲酒運転は止めましょうと書かれていたり、代行運転の会社の電話番号を教えてくれるサービスもあるが、最近は代行運転で事故が起きた時のことを考えて店側がそんなサービスを行っていないケースも増えて来た。
もう20年近く前のことだが、大阪から車で九州へ向かい、もうすぐ目的地のホテルというところで現地の友人から電話が入った。
彼は「今、どの辺り?」と確認すると、そのまま予約してあるという飲食店へ直行するように言った。その店は何度か利用したことのあるお気に入りの店だが、ホテルでチェックインを済ませてタクシーで行くと返すと、「代行運転を世話するから直行して」と、もうすでにその店の中にいることを伝えて来た。
そこでそのまま直行することにして楽しいひとときを過ごしたのだが、4人で私の車に乗って代行運転者にハンドルを託し、私は助手席に乗って出発をした。
車は長さ5メートル70センチ、横幅2メートルの左ハンドル車で、「大丈夫ですか?」と質問すると「大丈夫です」と返して来たので不安を抱きながら走行していたら、対向4車線の幹線道路でびっくりすることに。
助手席にいる私が2車線の中央線上にいるからで、運転手さんが車幅の間隔を全く把握していないことが判明し、恐ろしくなったと思ったら同じことに気付いた友人が「そこで停まって」と停車させ、「ここまででいいわ」と財布を出し、定められていた料金を支払った。
そして彼の会社に電話を入れ、事務所にいた息子さんに来てくれるように要請。しばらくすると別の車で送って貰った息子さんがやって来てくれた。
彼は霊柩車などで左ハンドルの大型車にも慣れているので安心。ホテルまで送って貰ってそのまま会社へ車で向かうように提案した。
ホテルから会社まではタクシーで10分ほど。朝食を済ませてから会社へ向かうからと伝えて見送った。
自分に正直ということは大切で、上記のように慣れていないのに「大丈夫」というのは事故の元である。代行運転による事故も少なくないので気を付けたい。
さて、日本航空の機長が副機長が席を離れて規定で入室して来たCAとの写真を撮影しようとした出来事が物議となって処分されることになった。無理強いされたCAが会社に報告したから表明した事件だが、「いけないこと」「間違っていること」「おかしなこと」に対して「おかしい」と言える環境を大切にしなければならない。
そうでなければ「ダイエー」や「スカイマーク」みたいな転落の道を進むのは必然で、周りにイエスマンを蔓延らせる裸の王様が組織や会社を崩壊させるからだ。
JRの国鉄時代に夜行列車の機関士の飲酒運転も多かった時代があり、乗務員のいる控室に缶ビールの自動販売機が存在した事実もあった。
1987年の秋、山陽本線の西明石駅を通過しようとした宮崎発東京行きの「寝台特急富士」が脱線し、寝台車両がホームで削られるという衝撃的な事故が起きたことがあった。
西明石付近は4車線の線路が存在し、現在でもそうだが山側が列車線で海側が電車線になっており、特急列車や貨物列車は山側を走行することになっているが、その偶々西明石駅で保守工事が行われており、海側を走行する指示が出されていたが、機関士は失念してしまいそのまま西明石駅を通過しようと入線したが、60キロ制限になっていたところを100キロで進入、遠心力から車両が浮き上がってホームに激突する事故につながった訳である。
機関助手が伝えたい思いがあったそうだが、余計なことを言うなと恫喝されることも少なくなかった環境から言わなかったという供述も出ていた。
この機関士が飲酒運転をしていたことが発覚して問題になったが、後続列車の「さくら」の機関士と飲んでいたことが判明し、桜の機関士は先輩に言われたので断れなかったと発言していた。
このように、おかしなことに「おかしい」と言えない環境は最悪の状況につながる危険性が高く、この事故での幸運だったことは、ホームに削り取られた車両の部分が寝台部分ではなく廊下側だったことで、死者が出なかったことは奇跡とも言われていた。
今日の写真は寝台列車「特急富士」を。
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