一昨年の今頃はハワイに行っていた。ホテルの朝食バイキングや近くにあった日本料理店に毎日行っていたこともあり、体重の新記録を達成することになったが、帰国した頃からおかしな兆候を感じ始め、やがて入院することになったのだから後悔したのは言うまでもない。
昨年の今頃はオーストラリア旅行の行程を進めていたが、70歳になったら行こうと思っていたことを、前述の入院が前倒しをするきっかけとなったことも事実である。
また何処かへ出掛けたいと思っているが、フラフラ感が強く、真直ぐ歩くことが難しくなりつつあり、目が不自由になって来ていることもあり、今ならオーストラリアなんて絶対に無理だと思うので前倒しは正解だったということになるが、一滴のアルコールも駄目になったことから空港のラウンジや機内のワインの楽しみもなく、メニューを持って来てくれたCAに「ドクターストップ」と伝えると、「お気の毒ですね」と言われたことを思い出す。
オーストラリアは何もかも想像以上に物価が高かった。シドニーからパースへ利用したカンタス航空575便とパースからキャンベラまでの718便も国内線なのにびっくりするほど高額だったし、立ち寄ったレストランでもびっくりするほどの料金を支払ったので印象に残っている。
パースはダクストンホテル、キャンベラはハイアット、シドニーはインターコンチネンタルにそれぞれ2泊ずつ利用したが、我が国の高級ホテルに比較して随分と高い料金で、帰国してからオーストラリアに詳しい人物に聞くと、日本より所得が高いのでそうなっていると教えられた。
思い出となったのはキャンベラのホテル内で部屋に戻るのに迷って分からくなったこと。そんなことあり得ないことだが、夕食と朝食にレストランを利用して戻る時に2回共迷ってスタッフに案内して貰った。
高層の建物ではなく、玄関から奥がびっくりするほど広くなっているのでそうなったのだが、今でも不思議なミステリーとして残っている。
キャンベラ駅からシドニーまで利用した鉄道の移動は面白かった。キャンベラ駅は首都の駅なんて思えないほどローカルで、日に3本しか列車がないというのだから信じられないし、飛行機みたいに荷物を預けるチェックインシステムがあることは日本では絶対に無理だと思った。
車窓の景色は如何にもオーストラリアで、シドニーに近付くと一変して大都会の喧騒となったが、所要時間4時間半の内の3時間ぐらいのんびりと長閑な眺望が過ごせたのは本当によかった。
さて、前にも書いたハワイ往復で利用したデルタ航空の機内での出来事について再度書いておこう。
出発までにHPで調べていたら「お好きな時にお好きな物を」というキャッチコピーに期待を寄せて関西空港のラウンジで過ごしていた。
やがて搭乗案内があって機内へ入ったが、「747型機」の2階の席で左右1列ずつの配置でゆったりとしていた。ジャンボ機は国内から引退してしまったが、国内線の2階は左右3列ずつとなっていたので随分と楽な空間。しーとは水平になるベッドタイプだったので腰痛に苦しむこともなかったが、「お好きな物を」ということで何も出来なかったのが心残りとなっている。
缶ビールを1本飲んだところで機内食。和食を選択して済んだ時のことだった。片付けに来たCAが次のように言った。
「おやすみなさい」には返す言葉もなく、朝食時まで只管シートを倒して横になっていた。
今日の写真は成田空港の日本航空のラウンジで撮影したもの。JAL771便の出発前である。
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