あちこちの温泉地のホテルで何度か「これだけお嫌いな食材がございましたら、先に仰っていただければ」なんて女将さんに言われたことがあるが、内心では＜先に聞いておいてくれたら＞と思っていた。
山ほど「蟹」や「甘エビ」が出て来た旅館もあったが、一切手を付けなかったら片付けに来室された仲居さんが怪訝そうな表情を見せられて出て行かれ、しばらくすると女将さんが「何か粗相がございましたか？」と確認に来られた出来事もあった。
今回に宿泊した地は「まぐろ」と「クジラ」で知られるところ。そんなところから覚悟はしていたが、やはり出て来たので参った。
先 付 胡麻豆腐
前 菜 季節の山海珍味
造 里 伊勢海老姿造り 鮪三種
鍋 物 鯨鍋
焼き物 鮪かま塩焼き
蓋 物 季節の蒸し物
強 肴 熊野牛石焼き
洋 菜 魚のポテト焼き
御 飯 ちりめん高菜
止 椀 清汁仕立て
香の物 三種盛り
デザート 季節のデザート
私は旅館の朝食スタイルが好みである。最近のホテルはバイキング形式が多いが、和風の朝食に日本人らしい風情を感じるので歓迎であり、今回の朝食は一夜干しの魚を自分で焼いたり、各自の釜がセットされて炊き立てのご飯が食べられるようになっていた。
玉子焼き、味付け海苔、味噌汁は朝食の定番だが、それらが夕食より朝食が好きな素朴で勝手な理由である。
今日の写真はそんな朝食を撮影したもの。
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