国内線のファーストクラスを利用すると、保安検査の専用レーンが設定されているところがある。ソフトな対応をしてくれているようだが、ラウンジなど私的な場所での区別は納得出来るが、前にも書いたように公的な場所で区別することには強い抵抗感を覚えてしまう。
シドニーに到着した際にも機内で貰ったエクスプレス・パスを使えば入国審査の専用レーンがあるし、帰国便のチェックイン時にもパスを貰い、それは出国手続きの専用レーンが利用出来るものだった。
多くの到着便で長蛇の行列が出来ているところを通らず、誰も並んでいない専用レーンを利用することは確かに有り難いが、何かしら後ろめたい心情に駆られ、これはおかしいと考える自分がいた。
ネットで航空会社の情報を調べていると、目的地の国に到着時は右側のレーンを。出国時には左側のレーンをという案内があり、それらがビジネスクラスとプレミアム・エコノミークラスの搭乗者への特典となっていた。
昔、サービス心理学の勉強をしていた際に学んだことに「自分だけが特別なサービスを受けていることは快感になり、人はその心情に対価を支払う」というものがあり、その後のホテルスタッフ教育を依頼された際に大いに役立ったが、航空会社が有する専用ラウンジ内や機内サービスは納得出来ても、こと公的な場所では絶対にするべきではないと考えていた歴史がある。
搭乗口で待っていると優先搭乗というアナウンスが流れるが、航空会社の利用が多くてマイレージの獲得によって得られた上級メンバーやファーストクラス、ビジネスクラスの搭乗が優先されている。
もちろん小さな子供を伴っている人や妊娠されている人や身体障害者も優先されているが、優先されない人の方が多い現実にあって、理不尽だと問題提起をする人はいないのだろうかと疑問も抱いてしまう。
大きな機材の場合は、座席で荷物を棚へ収納する行動から流れが渋滞することを避け、後方席の番号から搭乗案内するのが一般的だが、前述のことに関しては「区別」と「差別」、また「順番」と「優先」という言葉の観点からすると何か矛盾を感じるのは私だけではないような気がしてならないこの頃である。
ラウンジでもファーストとビジネスを別に設けている航空会社も増えているが、ファーストラウンジは想像以上の世界。タイ航空のバンコクで乗り継ぎの場合、ビジネスクラスなら30分、ファーストクラスなら1時間のマッサージサービスがある。
公的な場所、私的な場所、そんな感覚が麻痺すれば世の中おかしくなっていると言えるだろう。
結びに書いておくが、昔、有名なホテルのトップが説いた経営姿勢の中に「徹底してサービスに務めろ。但し、二度と出来ないサービスはするな」というものがあったが、現在のホテルサービスは利用者の我儘を対応するのが当たり前になっている。
今日の写真は日本航空の機内で貰った優先パス。皆さんもお考えいただければ幸いです。
シドニーに到着した際にも機内で貰ったエクスプレス・パスを使えば入国審査の専用レーンがあるし、帰国便のチェックイン時にもパスを貰い、それは出国手続きの専用レーンが利用出来るものだった。
多くの到着便で長蛇の行列が出来ているところを通らず、誰も並んでいない専用レーンを利用することは確かに有り難いが、何かしら後ろめたい心情に駆られ、これはおかしいと考える自分がいた。
ネットで航空会社の情報を調べていると、目的地の国に到着時は右側のレーンを。出国時には左側のレーンをという案内があり、それらがビジネスクラスとプレミアム・エコノミークラスの搭乗者への特典となっていた。
昔、サービス心理学の勉強をしていた際に学んだことに「自分だけが特別なサービスを受けていることは快感になり、人はその心情に対価を支払う」というものがあり、その後のホテルスタッフ教育を依頼された際に大いに役立ったが、航空会社が有する専用ラウンジ内や機内サービスは納得出来ても、こと公的な場所では絶対にするべきではないと考えていた歴史がある。
搭乗口で待っていると優先搭乗というアナウンスが流れるが、航空会社の利用が多くてマイレージの獲得によって得られた上級メンバーやファーストクラス、ビジネスクラスの搭乗が優先されている。
もちろん小さな子供を伴っている人や妊娠されている人や身体障害者も優先されているが、優先されない人の方が多い現実にあって、理不尽だと問題提起をする人はいないのだろうかと疑問も抱いてしまう。
大きな機材の場合は、座席で荷物を棚へ収納する行動から流れが渋滞することを避け、後方席の番号から搭乗案内するのが一般的だが、前述のことに関しては「区別」と「差別」、また「順番」と「優先」という言葉の観点からすると何か矛盾を感じるのは私だけではないような気がしてならないこの頃である。
ラウンジでもファーストとビジネスを別に設けている航空会社も増えているが、ファーストラウンジは想像以上の世界。タイ航空のバンコクで乗り継ぎの場合、ビジネスクラスなら30分、ファーストクラスなら1時間のマッサージサービスがある。
公的な場所、私的な場所、そんな感覚が麻痺すれば世の中おかしくなっていると言えるだろう。
結びに書いておくが、昔、有名なホテルのトップが説いた経営姿勢の中に「徹底してサービスに務めろ。但し、二度と出来ないサービスはするな」というものがあったが、現在のホテルサービスは利用者の我儘を対応するのが当たり前になっている。
今日の写真は日本航空の機内で貰った優先パス。皆さんもお考えいただければ幸いです。
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