.JPG "Ｔ")
最も困るのは言葉が通じない不便だが、自身の外国語に対する不勉強なこれまでの姿勢が原因しているのだから文句は言えない。
娘とヨーロッパを旅行した際には楽だった。英会話が堪能だったので不自由することがなかったからだが、一緒に行った友人が目の前で掏摸の被害に遭った瞬間を目撃したことをはっきりと憶えている。
彼は旅行のプロで、出発前になるべくダブルのブレザーをとアドバイスしてくれ、それがボタン効果で掏摸の被害を防ぐと教えてくれたのに、本人がシングルのブレザーで被害に遭ったのだから同行の奥さんに叱られても言い返せなかった。
彼の被害は財布の中にあった日本円１３万円と社員証で、反対側の内ポケットのパスポートは大丈夫だったので最悪の事態を免れたが、芸術的な掏摸のテクニックを目撃してパリの恐ろしさを実感した体験となっている。
今回重要な物は私が持つ役目。杖を手にしているので走ることは出来ないが、バッグを引っ手繰られるケースは妻の方が高いのでそうしている。
パースに在住している女性と５００キロも離れた地に在住している女性がホテルにやって来てくれた。彼女達は学生時代に日本に滞在していた経験があり、その時に我が家の英会話教室の講師として尽力してくれていた。そんなところから私のお気に入りの店で食事をしたこともあり、懐かしい再会となった。
５００キロと言えば大阪から高速道路走行で考えると神奈川県か山口県ぐらい離れている。そんなところからわざわざと考えると人の世の出逢いという不思議を感じながら手を合わせた。
ホテルで昼食を共にしながら近況を聞いたが、二人共学校で日本語担当の教員をしているそうで、パースに在住している女性は西オーストラリア州の日本語教育協会の会長に就任していた。
そんな彼女から意外なことも聞いた。パースと鹿児島市が姉妹都市になっているそうで、鹿児島市長と何度かあったそうだし、指宿の砂蒸し温泉がお気に入りということも知った。
どちらにも二人ずつ子供の存在があると聞いていたので、用意した土産はパズルの「ＴＨＥ Ｔ」だった。温泉地の旅館やホテルの部屋に置かれていることが多く、いつも意地になって挑戦してしまうものだが、百貨店になかったのでアマゾンで調べて代引きで購入したら何とか間に合ってホッとした。
小学生時代に「知恵の輪」というのが流行したのを憶えているが、この「Ｔ」は大人も楽しめる代物、どんどんエスカレートして難しいものも登場しているが。この初歩的なものでも結構難しいので面白くてお勧めである。
そうそう、前号で書いた日本人夫妻のことだが、ロビー階のエレベーターホールで偶然に会った。やはり日本人で神奈川県から来られていた。
今回の写真は「ＴＨＥ Ｔ」だが、ご存じない方は一度挑戦をと紹介申し上げる。
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム｢再会｣へのコメントを投稿してください。