プロゴルフのトーナメントを観ていたら、解説者が「あのう」ばかりで言葉が続かない。次に登場した人物の言葉が大嫌いな「ですね調」なので疲れてしまった。
「これはですね、私が思いますことはですね、所謂ですね」なんて喋られたら誰もがしっかり喋れと言いたくなる。この「ですね調」は大学教授にも少なくなく、講義を受ける学生達が抗議するべきと伝えたい。
昔、ある団体からお喋りをテーマにした講演を依頼されたことがあった。その時にインテリジェンスのない人ほど「やっぱり」という言葉を接続詞みたいに羅列すると指摘。その一例が大相撲やプロ野球選手のインタビューに見えると言うと理解してくれた受講者が多かったことが印象に残っている。
平幕の力士が金星を取得してインタビューを受けた時、「何がよかったのでしょうか？どんなお気持ですか？」と問われて次のように答えていた。
「やっぱり、立ち合いですかね、やっぱり、そう思います。やっぱり嬉しいです。やっぱり相手は横綱ですから」
１分間に何度「やっぱり」が出て来るか数えはしなかったが、こんなケースを減らそうと思えば「やっぱり」を止めて意識的に「やはり」に変更するだけで半減することになるのでお勧めである。
「やっぱり」の場合は次の言葉を早く出さなければならないような錯覚が生じるが、「やはり」にすれば少し考える余裕が生まれるのだから不思議である。
過去に「思います」はプロの使う言葉ではない。「決まっていること」に対して思いますはおかしいというのが常識であるが、意外とこんな基本的なことに気付かないアナウンサーが多いので情けない話である。
「次のクイズに行きたいと思います」「ここで北島三郎さんに歌っていただきたいと思います」なんて、シナリオとして決まっていたことをあなたが思ってどうするの？という指摘だが、入院中に来室されるスタッフの方々の言葉遣いに優しく指摘したが、きっと嫌われたかもしれない。
「このお部屋をお掃除したいと思います」
「あなたが思ってどうするの？すでに決まっていることだから掃除をしますだけでよいのでは？」と返すと、「そうですね」と笑顔を見せられた。
今日の写真は深いご仏縁に結ばれる「広島 ピピ」のＨＰに誕生した写真館から、私のお気に入りの「明石焼き」を。
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