長生きすると次々に登場する新しい発想を知ることになるので興味深く、「行きたい」「食べたい」「見たい」「乗りたい」「会いたい」の「たい」という欲望に支えられ、もう少し「生きたい」と考えることになる。
ドバイを拠点とするエミレーツ航空の2階建て大型旅客機「A380型」では、ファーストクラスにはシャワールームの設備があるし、山形新幹線の新型列車には「足湯」が設置されると話題になっていたが、昨日に書いたJR西の製造中の寝台列車は「走るホテル」というキャッチコピーでバスルームが存在しているというのでびっくりである。
国際線の路線にはファーストクラスを撤去し、ビジネスクラスを充実させ、エコノミークラスとの中間にプレミアム・エコノミークラスを設定し、3クラスで運航するケースが増えているようだ。
空港で搭乗するまでを過ごすラウンジにもサービス提供の競争が激しくなり、飲み物から食事まで自由対応が当たり前になっただけはなく、スタッフが対応してくれるバーまで登場している、シャワールームの設置も増え、ラウンジの利用も出発前だけではなく、到着時に利用出来るところも増えつつある。
飛行機の利用で何処の航空会社を選択するかは重要で、それぞれに一長一短という現実があることも事実でだが、機内食、アメニティ、またゲームや映画を個人的に楽しめる映像機器などのエンターテイメントの進化も著しく、それらを細かくチェックするお客さん達が増えているようである。
しかし、重視したいのはシートのこと。長時間のフライトではそれが最優先だと思う。昔、トランジットを含めて往路36時間、復路31時間という長距離を体験したことがあるが、当時はエコノミークラスとファーストクラスしかなく、腰痛という持病もあり、驚愕するほど高額なファーストクラスを選択していた。
エグゼクティブクラスという言葉が誕生したのはそれからしばらくしてからのことだが、世界の航空会社で最初にビジネスクラスを設定したのはカンタス航空で、話題を呼んだ歴史があった。
前にも書いたが、サッカーで対戦するコートジボワールの大統領と乗り合わせたのはパリから成田に向かう日本航空だったが、その時はエグゼクティブクラスも存在する3クラスとなっていた。
当時は機内での喫煙も可能だったが、機内食が終わってすぐ前の席の大統領がタバコを吸われたので、いいかと思ってハイライトをくゆらしたら、しばらくするとチーフパーサーがやって来て、ひつつ後ろの席に移るように言われた。
後で考えたことだが、大統領が吸われたのは葉巻だったようで、強烈なハイライトに驚かれたみたいで、国賓に失礼なことをした思い出として記憶している。
さて、最近のビジネスクラスは180度のフルフラットが当たり前だし、後席に気遣いなくシートを倒せるジェルフラットタイプでも一昔前になっているのだから驚きだが、今やファーストクラスは個室となり、スイートと呼称されるところも増えたが、ラウンジから専用の保安検査のレーンが存在するのはおかしいと思うこの頃である。
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