土下座を強要して逮捕された事件が何度かあったが、ホテルや旅館を利用した人達の書き込みの中で気になるのが、理不尽な怒りをぶつける客へ抵抗感。「仲居さんが気の毒だった」「女将さんはどんな思いで耐えていたのかと同情する」なんて感想もあり、マンモスクレーマー的行動が周囲の利用客に与える影響も考えたいものだ。
大阪風に言うと「もの凄くカッコええ」ことを書くが、前に何度か書いたように私は怒りをぶつけないようにしている。そのきっかけとなったのは深い交流のある音響、照明の大手レンタル会社などを手広く展開する会社の社長で。彼が担当していたベンチャーズの日本公演でのハプニングの体験談を聞いたからだった。
ライブは終盤に差し掛かり、あと3曲とアンコールだけという時のことだった。舞台上で演奏している奏者達の表情に変化が見られた。それは舞台の袖にいた音響のプロである彼は何が起きたかを瞬時に把握、頭の中が真っ白になったそうである。
テレビの音楽番組などを見ていると、歌い手や奏者の前に箱型の物が置かれているのを目にされるだろうが、あれはモニタースピーカーというもので、自分の声や楽器の音がどのように流れているかが把握出来ることを目的として設置されているものである。
それが故障してしまったら奏者がパニックに陥るのは当たり前で、演奏を止めてしまうケースも多いのだが、さすがに長い歴史のあるベンチャーズ。モニターの音が聞こえなくても客席に向け流れている音だけで3曲を演奏し、盛大な拍手に応えて演奏したアンコール曲も終わって無事に緞帳が降りた。
頭が真っ白になっていた彼は、すぐに通訳の人にお願いをして同行して貰い、ベンチャーズの控室に参上して平身低頭謝罪をしたのだが、そんな彼の姿を見たベンチャーズのリーダーが次のように言われた。
「君は謝る必要はない。あれは機材の故障だ。だから機材が謝ればよい」
私は、この話が大好きである。それを耳にした日から怒りを抑えるように考えるようになり、「借り」を作らず「貸し」を作るような人生を過ごすことにしているが、まだまだ全国あちこちに「借り」があるので大変である。
東京のホテルのスイートルームで信じられないが出来事が発生、もう少しで命を失っていたかもしれないハプニングに遭遇したのに、ホテル側から何も謝罪の姿勢はなく、帰阪してから1週間後に大手鉄道会社のホテル事業部宛にドラマの脚本調に手紙を書いたら、すぐに事業部長という人物から電話があり、「確認したら担当責任者が隠していたことが判明しました。今から大阪へ謝罪に参ります」と言われたが、手紙の中には怒りそ心情や謝罪を求める言葉は一切書いておらず、原因究明をしてくださいと書いていた旨を伝えたら、「すぐに調査をいたします」と進展し、数日後に設計図を添え、手抜き工事によって起きた事故だったことが分かった。
その次の日、「設計図が届きましたでしょうか、誠に申し訳なく、今から大阪へ謝罪に参ります」と言われたので、そんなことは求めていません。他の部屋で同じ事故が起きないようにチェックされることを条件に、菓子折りでも送ってくれて解決としましょう」と言うと、電話口の人物は、「これだけの大きなミスの発生がありましたのに、菓子折りだけでお許しいただけるとは信じられません。お客様はどのようなお方なのでしょうか?」
そんなやりとりを友人に話したら誰も信じてくれなかったが、これは事実の話であり、東京に在住している友人も一緒に行動していたので証人もいるのだが、彼も「信じられない解決の仕方だ」と驚いていた。
下部に10年前の「独り言」が再掲されているが、過日の号でCT検査の造影剤で大変な医療ミスを受けたが、それも一切怒り表わさずに「早く治癒する方法を考えて」とお願いしたのも事実である。
また、友人に予約して貰ったある観光地の有名なホテルが、我々が宿泊して料金を支払って帰阪したら、数日後に菓子箱が宅配で届き、中に総支配人の謝罪の手紙が入っていた。信じられないことだったが、予約してくれた人物が先に宿泊料金を支払ってくれていたことが判明し、ホテル側は連絡ミスでチェックアウト時のフロントに伝わっていなかった訳である。
私の方はそんな接待を受ける思いはなかったので支払っていたが、このミスは予約をしてくれた現地の友人達に申し訳なく、同封されていた「宿泊招待券」の記載にも抵抗感を覚えたので、また、ドラマ調に長い手紙を送付。怒りを表わさない経緯についてもしたため、「次回に宿泊した際には正規料金を支払う」「夕食時のデザートを1品プラス」「前回食事処で対応してくれた女性スタッフをお願い」を条件に伝えておいた。
「宿泊招待券」に抵抗感を抱いたのは、有効期限が2年間と記載されていたからで、謝罪の姿勢に「有効期限」はないだろうと言うのが私の思いだった。今日は長い内容になってしまったが、何かが起きた時に相手側に「貸し」を作るのも悪いことではないですよと結んでおこう。
今日は長文になったが、写真は再掲だがその時に宿泊したホテルの部屋である。
大阪風に言うと「もの凄くカッコええ」ことを書くが、前に何度か書いたように私は怒りをぶつけないようにしている。そのきっかけとなったのは深い交流のある音響、照明の大手レンタル会社などを手広く展開する会社の社長で。彼が担当していたベンチャーズの日本公演でのハプニングの体験談を聞いたからだった。
ライブは終盤に差し掛かり、あと3曲とアンコールだけという時のことだった。舞台上で演奏している奏者達の表情に変化が見られた。それは舞台の袖にいた音響のプロである彼は何が起きたかを瞬時に把握、頭の中が真っ白になったそうである。
テレビの音楽番組などを見ていると、歌い手や奏者の前に箱型の物が置かれているのを目にされるだろうが、あれはモニタースピーカーというもので、自分の声や楽器の音がどのように流れているかが把握出来ることを目的として設置されているものである。
それが故障してしまったら奏者がパニックに陥るのは当たり前で、演奏を止めてしまうケースも多いのだが、さすがに長い歴史のあるベンチャーズ。モニターの音が聞こえなくても客席に向け流れている音だけで3曲を演奏し、盛大な拍手に応えて演奏したアンコール曲も終わって無事に緞帳が降りた。
頭が真っ白になっていた彼は、すぐに通訳の人にお願いをして同行して貰い、ベンチャーズの控室に参上して平身低頭謝罪をしたのだが、そんな彼の姿を見たベンチャーズのリーダーが次のように言われた。
「君は謝る必要はない。あれは機材の故障だ。だから機材が謝ればよい」
私は、この話が大好きである。それを耳にした日から怒りを抑えるように考えるようになり、「借り」を作らず「貸し」を作るような人生を過ごすことにしているが、まだまだ全国あちこちに「借り」があるので大変である。
東京のホテルのスイートルームで信じられないが出来事が発生、もう少しで命を失っていたかもしれないハプニングに遭遇したのに、ホテル側から何も謝罪の姿勢はなく、帰阪してから1週間後に大手鉄道会社のホテル事業部宛にドラマの脚本調に手紙を書いたら、すぐに事業部長という人物から電話があり、「確認したら担当責任者が隠していたことが判明しました。今から大阪へ謝罪に参ります」と言われたが、手紙の中には怒りそ心情や謝罪を求める言葉は一切書いておらず、原因究明をしてくださいと書いていた旨を伝えたら、「すぐに調査をいたします」と進展し、数日後に設計図を添え、手抜き工事によって起きた事故だったことが分かった。
その次の日、「設計図が届きましたでしょうか、誠に申し訳なく、今から大阪へ謝罪に参ります」と言われたので、そんなことは求めていません。他の部屋で同じ事故が起きないようにチェックされることを条件に、菓子折りでも送ってくれて解決としましょう」と言うと、電話口の人物は、「これだけの大きなミスの発生がありましたのに、菓子折りだけでお許しいただけるとは信じられません。お客様はどのようなお方なのでしょうか?」
そんなやりとりを友人に話したら誰も信じてくれなかったが、これは事実の話であり、東京に在住している友人も一緒に行動していたので証人もいるのだが、彼も「信じられない解決の仕方だ」と驚いていた。
下部に10年前の「独り言」が再掲されているが、過日の号でCT検査の造影剤で大変な医療ミスを受けたが、それも一切怒り表わさずに「早く治癒する方法を考えて」とお願いしたのも事実である。
また、友人に予約して貰ったある観光地の有名なホテルが、我々が宿泊して料金を支払って帰阪したら、数日後に菓子箱が宅配で届き、中に総支配人の謝罪の手紙が入っていた。信じられないことだったが、予約してくれた人物が先に宿泊料金を支払ってくれていたことが判明し、ホテル側は連絡ミスでチェックアウト時のフロントに伝わっていなかった訳である。
私の方はそんな接待を受ける思いはなかったので支払っていたが、このミスは予約をしてくれた現地の友人達に申し訳なく、同封されていた「宿泊招待券」の記載にも抵抗感を覚えたので、また、ドラマ調に長い手紙を送付。怒りを表わさない経緯についてもしたため、「次回に宿泊した際には正規料金を支払う」「夕食時のデザートを1品プラス」「前回食事処で対応してくれた女性スタッフをお願い」を条件に伝えておいた。
「宿泊招待券」に抵抗感を抱いたのは、有効期限が2年間と記載されていたからで、謝罪の姿勢に「有効期限」はないだろうと言うのが私の思いだった。今日は長い内容になってしまったが、何かが起きた時に相手側に「貸し」を作るのも悪いことではないですよと結んでおこう。
今日は長文になったが、写真は再掲だがその時に宿泊したホテルの部屋である。
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