9時間半の飛行で無事にシドニー空港へ着いた。降機してから入国審査の所へ行くともう長い行列が出来ている。中国系とみられる人達が多いが、端に優先レーンみたいなゾーンがあって行列がないのでそちらに行き、すぐにパスポートを提出して通過することが出来た。
いよいよ問題の所である。ここでも優先レーンみたいなゾーンがあるので並んでいると税関の人らしい人物が2人の入国カードに目を通し、薬について質問されたので医院の先生に書いて貰った英文の処方箋を見せたら、1番に行くように言われて進んで行くと、そこは出口で我々は何も問題なく通過することが出来たのでびっくりした。
広いロビーに出た。ここから国内線のターミナルへ移動するバスが発着する場所へ行かなければならない。調べて来た店舗の看板を目安にしてその方向に向かうと、カンタス航空の専用バスの受付窓口があった。
この空港ではカンタス航空以外の乗り継ぎは一旦外に出て地下鉄や路線バスでの移動を強いられ、かなり不便になるのでカンタス航空を利用するようにして来たのだが、国内線でもビジネスクラスを予約していたので受け付けでの対応も楽で、すぐに発車するバスに乗ることが出来た。
バスは空港の中を走行している。だから移動が早い訳だが、これを地下鉄利用なら一駅の移動になるのだから大変で、間違いなく乗り継ぎ時間には間に合わなかったと想像している。
国内線のターミナルビルに到着。階段を上がってパース行きカンタス航空575便の搭乗口へ行ったら、すでに搭乗が始まっており、何とか間に合うことになってホッとしたが、機内に入ると面白い配席設定になっていた。普通は「2+3+2」となっているのだが、搭乗した機内は「3席」の中央の席のシートがなく、手荷物を置く台のようになっていて、搭乗客が仕事の資料プリントやパンフレットを置いていた。
我々の席は進行方向に向かって左側。夫が窓側に座って嘉代子は通路側の席に座った。
すぐにパーサーらしき男性乗務員が朝食のメニューを持って来てくれ、流暢な日本語で話し掛けられたのでびっくりしたが、日本のサッポロビールに勤務していたので日本語が話せると言っていた。
それにしても乗客達でワインを飲む人が多い。我々も勧められたが「ドクターストップで飲めない」と伝えると「お気の毒」と同情されたが、もしも飲んでいたら間違いなく現地の病院に入院する羽目に陥っていただろう。
離陸する飛行機が行列して渋滞していた。窓から前の飛行機を見ると日本航空のマークがあり、シドニーを早朝に出発して成田に向かう772便で、帰国する時に我々が利用する便だった。
朝食は卵料理中心で日本航空の朝食と全く同じようなメニューだった。パースまでの飛行時間は約5時間なのでこの国の広大な面積を実感することになるが、
国際線使用のビジネスクラスに比較すると窮屈に感じる設定となっている。日本国内のANAのプレミアムクラスの席の方がゆったりしていると思えるぐらいだが、最初のスケジュールを持って来た際の航空料金はシドニーからパース、パースからキャンベラまでビジネスクラス利用が2人で80万円となっていたのでびっくりし、世界中を仕事で飛び回っているという人物のブログに特別な航空券の予約の仕方というのがあり、その方法なら約半額になるのだから驚きだが。旅行会社の担当者に伝えたら後日に「初めて知りました」と半額で予約出来たことを知った。
前の席の背もたれにナビの画像が観られる。飛行距離;高度、飛行速度。目的地までの距離と時間、外気温などが示されるが。それを注視しているのも面白く、地図を見ながら胃窓の辺りを飛んでいるかを考えながら機内で過ごしていた。 続く
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム「小説 女将 真珠婚記念旅行⑥」へのコメントを投稿してください。