日本航空の機内で「お好きな時に」と謳われているのが「うどんですかい」「そばですかい」「らーめんですかい」という3種類のカップ麺で、話の種に復路の機内でお願いした。
「すかい」とは「SKY」に引っ掛けたネーミングらしいが、選択した「そばですかい」は日清食品製造のカップ麺だった。
「今、お湯を入れたばかりですから3分程お待ちください」と言われてお預け状態で待つことになったが、期待していたものとは随分と異なるイメージだった。
搭乗して間もなくすると「おつまみ」が2種類配られるが、一つは「あられ」と「柿の種」が入った亀田製菓の物。もう一つは乾いた豆状の物だった。
機内で配られると期待していたアメニティグッズの入ったポーチがなく、客室乗務員が籐の籠のような物に様々な物を入れ「ご必要でしたら」と乗客達を回る。歯ブラシ、アイマスク、耳栓など数種類が入っていた。
これも経費削減の一環なのだろうか、少し位料金をアップしてもポーチプレゼントは続けて欲しいもので、外国系の航空会社なら出ているのになんて思いを抱いてしまった。
アメリカ系航空会社と異世界と感じるのは客室乗務員達の笑顔で接する姿。それは日本が誇る「おもてなし」の表われかもしれないが、とんでもない乗客や気に入らない横柄な乗客に接するのも大変なことだろうと想像していた。
昨年のことだが、機内でのクレームに関して最も難しい乗客はビジネスクラスの利用客だそうで、上から目線で偉そうなタイプに神経を遣うと書かれ、ファーストクラス利用の乗客達は人の苦労を知っている人達が多く、無理難題を押し付けることも少ないと分析されていた。
我々みたいな「乗客」はそれこそ「上客」と思われていたかもしれない。何もアルコール類を注文せず、機内食のメニューでも搭乗前に調べてあったのですぐにオーダーすることが出来たし、最も手の掛からない搭乗客だったと自負している。
皆さんは杖を手にされていないのでご存じないだろうが、杖を手にする立場では様々な体験をすることになる。まずは保安検査で木製の杖を渡され自分の杖が検査の対象となるし、機内では離陸と着陸時に客室乗務員に預かって貰うことになり、飛行中は壁側の床に寝かせておくことが求められる。
先月の出発時の号で書いたが、今回で最も驚いたのは伊丹空港でチェックイン後にサクララウンジで過ごし、時間が来たので搭乗口に行ったら突然アナウンスで私に名前が呼ばれ、窓口へ行ったら成田空港で階段を降りることから「大丈夫ですか?」と聞かれたことで、完全な身体障害者みたいに対応されたことだった。
昨年、千歳空港から関西空港へ到着した際、降機すると同時に車椅子へどうぞと言われてびっくりしたことがあるが、手摺さえあれば何とかなる状態なのでオーストラリアへも行く気になったのである。
シドニー空港で乗り継ぎのために時間の制約があって気が気でなかったが、先に降ろして貰って優先パスで専用レーンへ向かったが、途中で何十人の人に追い抜かれたのは仕方がなかった。しかし、そこから心配していた入国手続きなどに問題がなかったので、帰国までスムーズに過ごすことが出来たのは何よりだった。
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