定期的にCT検査とMRI検査を受けているが、過日に掲載されていた記事にびっくりすることが書かれていた。タトウを身体に入れているとMRI検査が受けられないことがあるというもので、強烈な磁力によって火傷に至るケースがあるというものだった。
もちろん検査撮影する部分が離れていると問題ないが、例えば腹部に入れていたら腹部のMRIは危険性があることになる。
心臓や頸部の異常で検査が急がれる時に、そこで後悔することになってもどうしようもない。女性の中に刺青やタトウが流行しているようだが、子供が誕生して一緒に銭湯へ行けなくて後悔したり、海やプールで水着姿になれないという問題も現実的にあるようだ。
観光地のホテルを利用すると大浴場の入り口に「ご遠慮ください」という張り紙があるのを目にしたこともあるし、ゴルフ場の大浴場も禁止になっている。
数年前、ある新聞記事で考えさせられたことがあった。外国で文化としてタトウを入れる習慣があるそうで、日本の観光地で大浴場で入浴を拒否されたことが文化を否定するものだというクレーム指摘だった。
私がこの仕事に従事してしばらくした頃、信じられないオバサンがおられたので驚いたことがある。ご本人は地域を仕切っているという自負があり、地域の何処かでご不幸が発生すると必ずその人物が出て来て世話をされていた。
言葉遣いも荒く、背中一面に刺青を入れていることでも知られており、女次郎長というニックネームが有名だった。
当時は葬儀という仕事に従事する若い年代は少なく、そんなところから「お前が後継者か?」ということで随分と可愛がって貰ったが、地域の人達からは本音として疎まれる存在となっていたので気の毒な思いを抱いていた。
私が30歳を迎える頃には70歳近くになられて体調を崩されて入院された話を耳にしたが、その後は一切消息を聞くことがなかった。
さて、昨日のテレビ番組で「隠れ脳梗塞」について専門家が解説されていた。「一過性脳梗塞」と紛らわしいので気を付けなければならないが、「隠れ脳梗塞」について自分でテストする方法が紹介されていた。
目を瞑って手を延ばし、人差し指を肩の高さで合わせるというもので、それが5センチ以上離れていたら検査を受けるべきと指摘されていた。
もう一つの方法は肩の高さで両腕を延ばし、掌を返して状態で目を瞑って10秒間停止し、それが下がって来るようだったら医療機関へ急がなければならないようだ。
高齢になると血管に問題が生じるのは当たり前で、動脈硬化、高血圧などが引き金となって来る危険性があるが、必ず兆候があるのでそれを見逃さずに行動をするべきと伝えたい。
私の場合は半月間の間に異変と兆候があった。指先に痺れを感じたり、膝から下が異常に冷えたり、入浴したら半身が水風呂のように感じたり、見ている光景が狭くなって来たりしたし、2秒間ほど呂律が回らなくなった異変もあった。
これらの全てをいつも世話になっている医師に伝えていたが、「3月にMRI検査」をと予定していたら2月の中旬に就寝中に発病し、救急車で運ばれることになったが、発症からの時間の経過や受け入れ先の病院が見つからずに車内で30分ぐらい停止していたことが悪く、後遺症が出ることになってしまった。
前にも書いたが、救急外来で運びこまれた病院で検査を受けて医師から言われた言葉は衝撃で、人生が終わった思いがしたのを鮮明に憶えている。
「脳幹損傷、延髄損傷、右半身麻痺、左半身知覚障害、声帯損傷、嚥下障害による誤嚥性肺炎、呂律回らず」だったが、左の人差し指で鼻を触ることが出来たのに、右手は全くコントロールが出来ない状態だった。
この病気は恐ろしい。発症の瞬間から身体の何処かで機能しなくなることが起きるからで、何が起きたかを理解する構えを学んでおくことも重要である。兆候や障害は前述したこと意外にも考えられる。入院時に知り合った患者さんだが、記憶障害になって奥さんや子供さんのことが分からない人もおられたし、病室を一歩出ると新しい記憶が入力できないところから自室に戻ることが出来ない若い女性もいた。
振り返るとリハビリは苦しくて大変だった。ただ只管自分で歩けるようになるために「おかしい」と患者仲間から指摘されるほど挑戦した結果が現在だと思っているが、この病気の恐ろしさを伝えたいと願っている。
今日の写真は私が定期的にMRI検査を受けに行く「NTT病院」。大阪環状線の桃谷駅の近くである。
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