NHKの朝ドラ「マッサン」に関する新聞記事があった。主人公となっているニッカウヰスキーの創業者の肉声が録音されたテープがあったと紹介していた。ソニーの前身である会社が初めて販売したテープレコーダーによって録音されたものだが、当時のテープは紙だったそうなので驚きである。
私は戦後間もなくにこの世に生を享けたが、戦前から私が生まれた年までニッカウヰスキーに勤務されていたという90歳を超えられた女性の話に興味を覚えた。創業者が女性も外国の文化に親しんでおくべきとのことから、交通費と入場料を負担して女性社員に映画館に行かせてくれたそうで、その時に上映されていたのがアメリカ映画の「邂逅」で、その後に何回かリメイク版が発表された名作として知られている。
私が観たのは「ケーリー・グラント」と「デボラ・カー」が共演した「めぐり逢い」だが、大人のラブロマンスとして映画ファンには語り継がれている名作である。
友人夫妻がこの映画の大ファンで、それこそ何十回も観たというのだからびっくりだが、立ち寄ると映画の話題になり、必ずこの映画のストーリーを熱く語ってくれる。
2人が出逢う豪華客船が途中で立ち寄る島に主人公の祖母が住んでいるが、そこで2人が尋ねる場面が印象に残っており、このシナリオの中の重要なキーワードにもなっている。
その中で祖母が演奏するピアノ曲がこの映画の主題曲にもなっているが、不思議なご仏縁のあったあるクラブでピアノを演奏されていた方が、私が行く度にこの曲を演奏してくれたことも忘れられない思い出となっている。
大阪の「リッツ・カールトン」がオープンして間もなくだった。そのホテルを会場として所属していたライオンズクラブが主催、女性ばかりのディナーパーティーを企画。幹事から指名されて司会を担当することになった。
会食の前にピアノコンサートのひとときということになっていたのだが、演奏の先生が来られたのは定刻5分前のこと。控室に行くと「遅参しまして申し訳ありません」と謝罪され、演奏される曲を書かれたメモをいただき、打ち合わせをしている時間もないので進行は私に任せていただくことになり、映画音楽ばかり8曲を演奏していただくことになった。
全曲を知っていた私は、幸いにもその映画のストーリーも把握していたところから解説を交えて曲の紹介をしたのだが、全曲が終わって下がられたので控え室にお礼に参上したら、「あなたはどういう世界の方ですか」と質問され、「普通じゃない」と驚かれることになったので、「ご想像にお任せします」と返す言葉を濁したのだが、パーティーが終わってから想像もしていなかったことによって再会することになった。幹事が「今日の先生がいるクラブにお礼に行くから」と同行したのからだが、そこで「リクエストは?」と言われてお願いしたのが「めぐり逢い」の曲で、見事に演奏してくださったことが印象に残っている。
さて、このクラブで信じられない出来事があった。ママさんが前に座られ「お名前は?」と聞かれたのでスーツの内側に刺繍された苗字を見せたら、「栄三郎さんですね」と言われて驚いた。
なぜ知っているのかと聞いたら、「あの世の旅の小説を持っています。著者の写真があるので何時か会えることがあると思っていました」と言われて更にびっくり。
これが不思議な縁の始まりとなった訳だが、このママさんのファンは多く、その気配り、心配りはその世界で超有名な人物だった。
私は「おかき」が大好物で、その時に出て来た「おかき」が美味しくなかったので「柚子味が好みで、いつも近鉄線の今里駅近くまで買いに行く」と答えたら、それから1ヵ月後に立ち寄ったら、何とそのお気に入りの「おかき」が出て来たのでわざわざ店を探して買って来てくれたことを知った。
今日の写真は映画「めぐり逢い」のひとこまを。
私は戦後間もなくにこの世に生を享けたが、戦前から私が生まれた年までニッカウヰスキーに勤務されていたという90歳を超えられた女性の話に興味を覚えた。創業者が女性も外国の文化に親しんでおくべきとのことから、交通費と入場料を負担して女性社員に映画館に行かせてくれたそうで、その時に上映されていたのがアメリカ映画の「邂逅」で、その後に何回かリメイク版が発表された名作として知られている。
私が観たのは「ケーリー・グラント」と「デボラ・カー」が共演した「めぐり逢い」だが、大人のラブロマンスとして映画ファンには語り継がれている名作である。
友人夫妻がこの映画の大ファンで、それこそ何十回も観たというのだからびっくりだが、立ち寄ると映画の話題になり、必ずこの映画のストーリーを熱く語ってくれる。
2人が出逢う豪華客船が途中で立ち寄る島に主人公の祖母が住んでいるが、そこで2人が尋ねる場面が印象に残っており、このシナリオの中の重要なキーワードにもなっている。
その中で祖母が演奏するピアノ曲がこの映画の主題曲にもなっているが、不思議なご仏縁のあったあるクラブでピアノを演奏されていた方が、私が行く度にこの曲を演奏してくれたことも忘れられない思い出となっている。
大阪の「リッツ・カールトン」がオープンして間もなくだった。そのホテルを会場として所属していたライオンズクラブが主催、女性ばかりのディナーパーティーを企画。幹事から指名されて司会を担当することになった。
会食の前にピアノコンサートのひとときということになっていたのだが、演奏の先生が来られたのは定刻5分前のこと。控室に行くと「遅参しまして申し訳ありません」と謝罪され、演奏される曲を書かれたメモをいただき、打ち合わせをしている時間もないので進行は私に任せていただくことになり、映画音楽ばかり8曲を演奏していただくことになった。
全曲を知っていた私は、幸いにもその映画のストーリーも把握していたところから解説を交えて曲の紹介をしたのだが、全曲が終わって下がられたので控え室にお礼に参上したら、「あなたはどういう世界の方ですか」と質問され、「普通じゃない」と驚かれることになったので、「ご想像にお任せします」と返す言葉を濁したのだが、パーティーが終わってから想像もしていなかったことによって再会することになった。幹事が「今日の先生がいるクラブにお礼に行くから」と同行したのからだが、そこで「リクエストは?」と言われてお願いしたのが「めぐり逢い」の曲で、見事に演奏してくださったことが印象に残っている。
さて、このクラブで信じられない出来事があった。ママさんが前に座られ「お名前は?」と聞かれたのでスーツの内側に刺繍された苗字を見せたら、「栄三郎さんですね」と言われて驚いた。
なぜ知っているのかと聞いたら、「あの世の旅の小説を持っています。著者の写真があるので何時か会えることがあると思っていました」と言われて更にびっくり。
これが不思議な縁の始まりとなった訳だが、このママさんのファンは多く、その気配り、心配りはその世界で超有名な人物だった。
私は「おかき」が大好物で、その時に出て来た「おかき」が美味しくなかったので「柚子味が好みで、いつも近鉄線の今里駅近くまで買いに行く」と答えたら、それから1ヵ月後に立ち寄ったら、何とそのお気に入りの「おかき」が出て来たのでわざわざ店を探して買って来てくれたことを知った。
今日の写真は映画「めぐり逢い」のひとこまを。
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