幸せ列車

青春時代を経て
あるいは青春の真っ只中で
ご結婚される方。
本当におめでとうございます。

昔から｢赤い糸で結ばれている｣という表現をしますが、古来より日本では、この｢赤い糸｣のような、人と人の結びつきを
縁という言葉で表します。

｢縁｣には、巡り会わせとしての｢良縁｣｢腐れ縁｣や、親子の｢血縁｣、また仏教の縁には｢縁起｣もあります。

縁起は｢因縁生起｣（いんねんしょうき）の略で、この世における一切の現象は全て、因（直接原因）と縁（間接原因・条件）の2つが、それぞれ関わり合って構成されている、と説かれています。

例えば、花が咲くには何が必要となるでしょうか。

花は、種がないと花にはならず、美しく咲くことはありません。しかし、種があってもそれがコンクリートの上にあっては芽生えることはありません。

元となる種があって、空気、土、水、気温、栄養などの条件が適度に整ってはじめて花となり開花します。

この｢花が咲く｣という現象では、花の種は｢因｣であり、花が育つ環境が｢縁｣ということになります。

ご結婚されたお二人には、花が咲いたような明るさと希望に満ちた明日が待っています。

しかし、お二人が結ばれたのは｢花が咲く｣現象と同じく、縁起によるものと考えていいでしょう。

それぞれの命が地球上に奇跡的に誕生したことが｢因｣です。
そして...

• いろんな人生を選択して
• たくさんの人と巡り会って
• いくつもの偶然と出会って
• ある時、不思議な出逢いをした

その上、｢お互いに好きになる｣という予想せぬことまで起きた...
これが｢縁｣です。その結果、今のお二人がいるのです。

そんなことを考えると、｢結婚｣もまた誕生と同様に“奇跡のような出来事”なんだなあと思います。

そんな奇跡によって選ばれ結ばれた幸せなお二人に、あらためて。 ところで、社会人セクションのところで、恋人あるいは許婚（いいなずけ）と付き合う時は両目で見るというお話をしました。

しかし、結婚したら片目で見ることです。この意味、おわかりになりますか？

当たり前のことですが、結婚すると夫婦として毎日一緒に暮らします。始めのうちは｢あばたもえくぼ｣で、相手の欠点もそれほど気になりません。

しかし、時間の経過とともに嫌な面がだんだんと見えてくることがあります。恋愛中、婚約中は許せても、結婚して毎日一緒にいると、相手の欠点が時々気になることがあります。

もしそんな気持ちが起きたら“片目だけで見る”ことで相手を許せるようになれます。何故でしょうか？
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