それは「中村玉緒さん」が出演される健康番組の中で判明したものだが、角氏とは何度もテレビでご一緒したこともあるし、我が生野区の区民ホールで行われた講演の際に、当時の毎日放送のあった吹田まで私の車で送ったこともあるので懐かしく思い出した。
印象に残っている番組が幾つかある。「イカにもスミにも」という番組にゲストとして出演した際には「桂文珍さん」「桂南光さん」「横山ノックさん」「月亭八方さん」などがご一緒で、テーマは「お葬式」だったが、生放送中のCMの間に「桂南光さん」が発言された「送られたくない」というご意見に対して「送りたい権利はどうなるの?」と、ファンが芸能人に対する思いも考える必要があると指摘したのだが、その後にあるお通夜に弔問に来られた彼が私を見つけられ、女性スタッフに「あの人に説教されたことがある」と言われた出来事があった。
「板東英二さん」とご一緒だった「わがままミッドナイト」でも何度かゲスト出演したことがあるが、ある時に様々な役者さんに出演していただいてお葬式のシミュレーションを企画することになり、喪主さんや遺族の役をされる方々を相手に葬儀の打合せを行うところから撮影収録し、お寺様のご協力をいただいて本堂に祭壇を撮影し、ご読経の流れる中でお通夜が進められ、次の日は葬儀当日のシナリオで撮影したことが行われた。
シナリオは放送作家とディレクターが担当されたが、私の指摘から一部を変更して貰うことになり本番を迎えたが、生放送当日の打ち合わせ時に角氏と板東氏に番組冒頭で次のように伝えるべきとアドバイスを申し上げた。
「今日、お葬式が行われたお家が2700軒あり、今晩にお通夜が行われたお家が2700軒あります。ご家族やご親戚、そしてご参列された方々の人数を考えますと大変な数字になることに気付きます。そこで今夜の番組は、お葬式について真摯に取り組みました」
そしてドラマティックに編集されたⅤTRも流されながら番組が終わったが、視聴者からの賛辞の電話や葉書がいっぱいあって、番組始まって以来という感謝の言葉を頂戴したのが忘れられない思い出となっている。
テレビ番組の中で「葬儀」の話題が採り上げられることも多いが、興味本位が大半なのが気になる昨今である。誰にも訪れる人生最後の大切な儀式なのだから真剣に企画して欲しいと願ってしまう。どんな世界にも本物と偽物が存在するが、どちらを選択するかは知識と知恵が重要で、全てに共通することは「業者選び」がキーワードのようである。
今日の写真は今年の7月に撮影したキャンベラ駅のホーム。首都なのに閑散としたローカル駅みたいな雰囲気だった。
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