数日前、フランスのニースでトラックの暴走テロが発生して多くの犠牲者が出ていた。記念日の式典イベントの一環として花火大会を催していたそうだが、それを見物に行った人達が巻き込まれていたが、誰もこんな事件が起きるなんて想像もしていなかっただろう。
この事件は意外な影響を及ぼすことになった。事件のニュースが流れた次の日に旅館組合と地元の観光課が緊急会議を開催し、今月末に予定されている恒例の花火大会いの警備について話し合われ、毎年多くの人達が見物のために集まる国道の橋の歩道での見学を制限することが決められた。
温泉街のホテルや旅館の川沿いの部屋から花火が見物出来るので毎年多くの予約客が訪れているが、あの事件があったことからキャンセルされたお客様も出たそうだ。
花火大会の当日は組合加盟の宿泊施設から3人ずつ警備を手伝うことになったが、朱鷺子の旅館からは夫である社長と総支配人、副支配人が担当することになっており、朱鷺子はそれぞれのために懐中電灯、ヘルメット、日本手拭いを準備していたら、夫が「ヘルメットなんて大層な」と抵抗感を伝えたので、「ご自分を守ること以上に、見学されるお客様方に警備をしている姿をご覧いただき、少しでも安心感を抱いていただきたいのです」と返す朱鷺子だった。
熊本の大地震が発生したのは4月だったが、その影響からかGWで別府を訪れた方が33パセントも減ったと報じられ、地元の組合の人達がユニークなキャッチコピーを発案されたポスターが話題になっていた。
朱鷺子が昨年に買い物にデパートへ行った際、JRの普通列車の車内に掲示されていた広告ポスターが目に留まり、発案された方に拍手を贈りたくなったことを憶えている。
確かそれも大分県のCMだったと思うが、女将さんらしい女性が着物で立っている姿だったが、帯から裾に掛けてキャッチコピーが「柄」のように溶け込む演出が見事だったからだった。
その広告に「温泉県」という文字があったと記憶している。香川県が「うどん県」と謳っていることも知られているが、行政が地元の活性のために様々な宣伝活動をしているようだが、朱鷺子の旅館のある温泉地もそんなキャッチコピーを募集する企画が行われている。
「おもてなしとどけたい」というのがあったが、それは「届けたい」との思いともう一つ「届け隊」という意味が被さっており、選考会で高い評価を得ていた。
「ふっこう割」のいう企画に関して政府の支援が話題になっていた。大分県と熊本県は70%、他の九州内の県それぞれは50%の補助金が出るというもので、熊本から雲仙方面の2泊3日の旅行が通常なら「49800円」なのに割引企画で「29800円」というのもあった。
夏休みに入って九州方面への旅行客が集中しているようだが、朱鷺子ろ交友関係のある熊本県黒川温泉の旅館も、予約が殺到しているそうで羨ましくなった。
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