三温泉と言えば「熱海」「白浜」「別所」温泉だが、枕草子による三名泉となれば「有馬」「玉造」「榊原」となっており、「榊原」には「ななくり」の呼称もあり、「別所」温泉という説もある。
「榊原温泉」には「清少納言」という旅館もあり宿泊した体験があるが、その日は我々夫婦の他に一組の利用客しかなかったので大浴場に行くのが何か寂しい思いがした。
この「清少納言」という旅館のことで忘れられないことがある。九州から伊勢神宮に参拝に来た友人夫妻と帰路で大阪行きの近鉄特急に乗車していたら、検札にやって来た車掌さんが高齢の女性が出した切符に対して次のように言った。
「榊原温泉口は停車しませんよ。伊賀神戸駅まで行って戻ってください」
誤乗ということで対応されたのでよかったと思ったが、それが恥ずかしかったみたいで我々の方に話し掛けられ、「榊原の駅に娘が迎えに来てくれているのに」と言われ、榊原温泉なら何度か行ったことがあると返したら、「清少納言という旅館が親戚でね」と聞いたからである。
榊原温泉口の駅の大阪寄りに大きな金色の観音さんが存在しているのが見え、その話題に移ると「出来た当時はバスで来られる人が多かったが、今は閑古鳥で草が茫々の状態。観音さんが気の毒だわ」と嘆いておられた。
さて、林羅山による三名泉は「有馬」「草津」「下呂」温泉で、日本書紀や風土記による三古泉は「道後」「有馬」「白浜」となり、三美人湯は「有馬」と和歌山県の「龍神温泉」に出雲の「湯の川温泉」だそうだ。
湯村、湯の川、川湯などの温泉の名称はあちこちに存在するのでややこしいが、最近の温泉旅館は「露天風呂付き」の部屋がなければ成り立たないほど何処でもリニューアルされているし、「女性の一人旅」や「女子会」を歓迎する企画が増えているが、我々男性の一人旅を歓迎してくれる旅館は少ないようである。
さて、温泉の種類にも様々あり、「炭酸泉」「硫黄泉」「海水泉」「塩水泉」「含鉄泉」「二酸化炭素泉」「酸化泉」などがあるが、効能として「水圧」「温熱」「薬理」「浮力」「発汗」「水分摂取」「血流促進」などが伝えられている中、意外な効能として指摘されているのが「転地効果」で、精神的にリラックスすることで「今、温泉に来ている。きっと効能があるだろう」と想像する思いで、それが最も大きな要素だと分析されている。
露天風呂巡りも人気があるが、一部の人達が「野天風呂」の情報を交換し合って訪れているというのもある。秘湯なら誰かが管理していたり宿泊設備もあるが、「野天」は誰も行かない林や森の中が多く、それこそ「熊」や「猪」と遭遇する危険性もあるが、地図とGPSを頼りに女性単身で行動する人もあり、我々が想像している以上に多くの隠れファンの存在があるようだ。
温泉ファンの意見からすると「露天風呂」と「野天風呂」に違いはなく、スパゲティとパスタみたいな関係だと解説していた人物もいるが、後者は誰にも制限なく入れるという条件があるようで、高級旅館の施設である「露天風呂」とは別世界と考えている。
今日の写真は岡山県の湯原温泉にある「砂湯温泉」を。ダムの下にあるので「もしも決壊したら?」の恐怖感もあるが、川の底から砂を噴き上げるような温泉として知られている。
「榊原温泉」には「清少納言」という旅館もあり宿泊した体験があるが、その日は我々夫婦の他に一組の利用客しかなかったので大浴場に行くのが何か寂しい思いがした。
この「清少納言」という旅館のことで忘れられないことがある。九州から伊勢神宮に参拝に来た友人夫妻と帰路で大阪行きの近鉄特急に乗車していたら、検札にやって来た車掌さんが高齢の女性が出した切符に対して次のように言った。
「榊原温泉口は停車しませんよ。伊賀神戸駅まで行って戻ってください」
誤乗ということで対応されたのでよかったと思ったが、それが恥ずかしかったみたいで我々の方に話し掛けられ、「榊原の駅に娘が迎えに来てくれているのに」と言われ、榊原温泉なら何度か行ったことがあると返したら、「清少納言という旅館が親戚でね」と聞いたからである。
榊原温泉口の駅の大阪寄りに大きな金色の観音さんが存在しているのが見え、その話題に移ると「出来た当時はバスで来られる人が多かったが、今は閑古鳥で草が茫々の状態。観音さんが気の毒だわ」と嘆いておられた。
さて、林羅山による三名泉は「有馬」「草津」「下呂」温泉で、日本書紀や風土記による三古泉は「道後」「有馬」「白浜」となり、三美人湯は「有馬」と和歌山県の「龍神温泉」に出雲の「湯の川温泉」だそうだ。
湯村、湯の川、川湯などの温泉の名称はあちこちに存在するのでややこしいが、最近の温泉旅館は「露天風呂付き」の部屋がなければ成り立たないほど何処でもリニューアルされているし、「女性の一人旅」や「女子会」を歓迎する企画が増えているが、我々男性の一人旅を歓迎してくれる旅館は少ないようである。
さて、温泉の種類にも様々あり、「炭酸泉」「硫黄泉」「海水泉」「塩水泉」「含鉄泉」「二酸化炭素泉」「酸化泉」などがあるが、効能として「水圧」「温熱」「薬理」「浮力」「発汗」「水分摂取」「血流促進」などが伝えられている中、意外な効能として指摘されているのが「転地効果」で、精神的にリラックスすることで「今、温泉に来ている。きっと効能があるだろう」と想像する思いで、それが最も大きな要素だと分析されている。
露天風呂巡りも人気があるが、一部の人達が「野天風呂」の情報を交換し合って訪れているというのもある。秘湯なら誰かが管理していたり宿泊設備もあるが、「野天」は誰も行かない林や森の中が多く、それこそ「熊」や「猪」と遭遇する危険性もあるが、地図とGPSを頼りに女性単身で行動する人もあり、我々が想像している以上に多くの隠れファンの存在があるようだ。
温泉ファンの意見からすると「露天風呂」と「野天風呂」に違いはなく、スパゲティとパスタみたいな関係だと解説していた人物もいるが、後者は誰にも制限なく入れるという条件があるようで、高級旅館の施設である「露天風呂」とは別世界と考えている。
今日の写真は岡山県の湯原温泉にある「砂湯温泉」を。ダムの下にあるので「もしも決壊したら?」の恐怖感もあるが、川の底から砂を噴き上げるような温泉として知られている。
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