30年以上前に書いた愚書に、ある逸話を紹介したページがあった。それは、ある寺院の庫裏で作家が原稿を書いているところへやって来た仏具商の言葉に仕返しをしたという顛末。
「そんな丸や点を書くだけで商売になるとは結構ですなあ」との皮肉に対し、「二重におりて首に巻く数珠」と書いた紙を渡し、注文をするという仕掛けで返した。
数日後、仏具商は「出来ました」と数珠を届けたのだが、もうお分かりだろうが「折て首に巻く」と「折手首に巻く」の引っ掛けがあり、どちらを届けても「違う」という悪戯で、句読点の重要性を教えるものだった。
昔、弔電はすべてカタカナ表記で句読点もなかった。ある団体の合同葬が行われ、関係者が故人のために式次第を手伝うというシナリオが描かれたのだが、弔電を代読する事務長さんが揚がってしまい、「ゴセイキョヲイタミツツシンデオクヤミモウシアゲマス」を、「ご逝去を悼みつつ、死んでお悔やみ申し上げます」と変なところで切ってしまったところから、献唱のために入っていた女性コーラス部の学生達の間に「クスクス」と苦笑する声が聞こえ、それらは一気に式場内に広がってしまう出来事があった。
句読点とは恐ろしいもの。一つ間違うと悲劇や喜劇となってしまう。結びになるが、筆者が思わず笑ってしまった落語の枕を紹介しておくが、らしからぬ?「下ネタ」となるがお許しを。
「乳癌は男性にも稀」「乳癌は男性に揉まれ」という話だが、「ここではきものをぬいで」は「ここで履物を脱いで」と「ここでは着物を脱いで」も有名な話である。
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