トップページで焼酎の抽選が始まっていた。そこに商店街の抽選で見掛ける「ガラガラ」があり、それを見て思い出したことがあるので紹介を。
随分と前のことだが、ある日、喫茶店で常連客達の会話が耳に入って来た。それは、彼らが行く予定らしいパチンコの話題。「350分の一」とかの数字のことが飛び出し、別の人物が「700回を過ぎても当たらないのはおかしい」と言っている。
彼らとモーニングで何度も顔を合わせる関係があるので、ちょっとアドバイスをと割って入ったのが「ガラガラ」の比喩。赤球が一個入っており、他の全てが白玉で外れとすると、出てきた白球を元に戻して抽選するから350分の一と説明したら、「初めて知った!」と驚かれた。
彼らの共有していた考え方は、白玉を戻さずに抽選をすることで、350回以内に大当たりすると勘違いをしていたのである。
筆者は幼い頃からガラガラ抽選が好きで、商店街のセールで貰った抽選券を手に何度も回したことがあるが、白玉のスカばかりでティッシュペーパーを貰ったことだけを憶えている。
商店街の大売出しの企画も様々で、ある時「硬貨の摑み取り」というのがあり、前の人が3等で10円硬貨の摑み取りに挑戦されたのだが、掌にいっぱい掴むとボックスから手が出せないようになっており、「こんなの反則だ!」と叫んだら、商店街の役員の一人が「販促」なのですと返したのが面白かった。
つい先日、復興宝くじの抽選結果の発表があったが、当たるには買わなければ権利はない。買っても当たらない筆者の羨望かもしれないが、アメリカの高額当選者のその後を追跡した本を読んだことがあった。それによると大半が不幸になってしまっており、幸せになった人はローンなどの返済が完済出来たケースで、意外と離婚が多かったことが印象に残っている。
夢を見ることは楽しいが、現実とは厳しいもの。籤運が悪いところから最近は宝くじは買わないことにしているが、新聞の片隅に掲載される当選結果発表を見ながら、買っていたら当たっていたかも?なんて幸せなことを考えてしまう。
音響と照明のプロがいる。彼が体験した「幸せ」になるような体験話を紹介しよう。
団塊世代の誰もが知る「ベンチャーズ」だが、ある日本公演が行われている際に彼が担当していた音響で問題が発生した。もう3曲ぐらいで終わりという頃、演奏しているメンバーの表情に「?」を感じるような雰囲気があった。
<音響に不具合が!>と思った彼、プロらしくそれがモニタースピーカーの故障だとすぐ分かったそうである。
モニターとは奏者達には欠かせないもの。自分達が演奏する楽器の音が聞こえて来るからで、それが故障したら客席向けのスピーカーの音だけが頼りとなり、普通の奏者なら演奏を止めてしまうこともあるぐらいの問題である。
そんなハプニングの発生で<とんでもないことが!>と頭の中が真っ白になった彼だが、演奏者達は何もなかったように演奏を続けている。やがてプログラムにあった3曲の演奏が終わり、司会者によるフォローでアンコール曲に入り、公演のエピローグを迎えた。
すぐに謝罪をしなければと行動を始めた彼。訪れたのは奏者達の控え室。英語の喋られる人物に頼んで控え室の中に入り、日本語で謝罪の言葉を述べながら平身低頭すると、それが英語に通訳されて伝えられた瞬間、ベンチャーズのリーダーは次のように言ったそうだ。
「あなたは謝る必要はない。あれは機材の故障だろう。機材が誤ればいいことだ」
筆者はベンチャーズのファンの一人だったが、この話を聞いてますますファンのパワーを倍加することになったし、彼もアメリカ人らしい対応に感動して一気にファンとなったそうである。これが日本のミュージシャンだったらどうなっていただろう? 怒り狂って「責任者を呼べ!」なんて言葉で事件になっていたと想像する。
プロとは、ハプニングをハプニングでないように対応するという考え方があるが、この出来事は、まさにそれを顕著に物語る事件だったように思っている。
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム「ある語り草から」へのコメントを投稿してください。
列車のHPでバスのテーマとは変だが、今日は、高速バスの利用が増えているそうなので触れることに。
核安航空会社の登場がある一方で、時間は要するが割安で朝方に目的地に着くバスが着目され、増便を実行するバス会社が多いことを知った。そんな高速バスも、深夜便ではデラックス化する傾向にあり、飛行機のファーストクラス並みの設備を売り物にするバスも登場している。
遠い昔、横6人掛けで12列、72人乗りのバスが主流だったのが懐かしい。それから5人掛け11列、55人定員という形式が登場、やがて10列とゆったりとなり、一世を風靡した大阪の中央観光のシャンデリアバスの流行に至った歴史があった。
後方の席が自由にセッティング可能で、マージャンも出来ますということだったが、酷い車酔いになったケースも多かったそうで、高速道路のサービスエリアに休憩で停まると、他のバスの乗客が見学に入ってくるような注目を浴びる内装設備となっていた。
その会社が「オリエント急行」をイメージした新型車を登場させ、すぐに筆者が所属していた団体が利用したが、その際に面白い出来事が発生したので紹介しよう。
30名ぐらいの団体で浜名湖の館山寺温泉に行き、次の日、観光組とゴルフ組に別れ、午後3時半にゴルフ場へ迎えに来るという予定が組まれていたのだが、4時を過ぎてもバスがやって来ないので皆がクラブハウスの玄関で騒ぎ始めた時、一台の路線バスの姿が見え、中で手を振っていたのは観光組の連中だった。
携帯電話がまだ登場していない時代。目の前にオリエント急行ではなく路線バスがやって来たのだから驚いたのは当たり前。事情を確認したら、新車だったバスに予想外の故障が発生したそうで、急遽路線バスをチャーターして来たということだった。
そのバスで東名高速道路を走行し、やがて入った名神高速道路の養老サービスエリアで別のオリエント急行タイプのバスが迎えに来ていて乗り換えたが、女性の乗務員が4人もおり、平身低頭謝罪しながら「お詫びのしるしです」と、冷蔵庫にいっぱいの飲み物を積んでいたので皆が飲み過ぎた思い出となっている。
中央観光では、もう一回面白い出来事があった。区の団体が1泊旅行にチャーターしたバスは、国内で初めてという「ジパング」と命名された真っ白な新型車で、区民ホールの駐車場に停まって出発を待っていた。
新車ということからだろうか、バス会社のスタッフが乗る乗用車が一台来ており、運転手さんと何やら打ち合わせを行っている。バスは、時間が来ても発車しない。よく見ると、打ち合わせをしている運転手さんの手にあるブックは「仕様書」みたいで、別のスタッフの人物とあちこちのスイッチを押している。
そんなスイッチに何かが反応するのも当たり前、ワイパーが動き出したり室内のランプが点灯したりでややこしい。やがてガイドさんから「初めて運転されるバスなので確認中」というアナウンスがあったが、誰かが「大丈夫か?」と言ったので、バスを世話してくれた幹事が「大丈夫だろう」と返していた。
トンネル内に入ると点灯しなければならないが、最後にそのスイッチが確認出来て出発となった。
次々に新しいタイプのバスが登場している。横に3人掛け7列という高級車も出てきたが、筆者がびっくりしたバスは2階建て80人以上も乗れるロングボディーのバス「メガライナー」。東京駅の八重洲口から茨城県のつくばセンターを結ぶJRバス。車内で次のようなアナウンスがあったので驚いた。
「このバスは、ご覧のように車体が長く、通行道路が制限されており、首都高速で事故渋滞などに巻き込まれた際、降りられるランプ・ゲートが限られますので予めご承知ください」
このバスも、秋葉原からの新線「つくばエクスプレス」の開通で路線を外れ、東京と大阪を結ぶ格安運賃を売り物して「青春ドリーム号」などして活用されていたそうだが、名神と東名で2回も火災事故をが起き、運転されなくなったというニュースの後のことは不明である。
ネットで「メガライナー」と検索されたら画像を発見されるだろうが、その車体の異常な大きさにはきっと驚かれるだろう。
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム「変化するバス」へのコメントを投稿してください。
by 大阪ナイツ
2014.10.21
by 大阪ナイツ
2014.10.11
by かめ
2014.09.11
by 青空
2013.12. 6
by のんたん号
2013.11. 2
by 大阪ナイツ
2013.11. 2
by 大阪ナイツ
2013.08.31
by 大阪ナイツ
2013.08.12
by 田園豆腐
2013.07.20
by 大阪ナイツ
2013.07.10
コメントはこちらから
あなたの心に浮かんだ「ひと言」が、誰かやあなた自身を幸せに導くことがあります。
このコラム「籤運?」へのコメントを投稿してください。