ラピート、北斗、スーパー白鳥、はやぶさ、やまびこ、はやて、ひかり、はるか。これは過日の旅で利用した列車名。「貸し」を残したかったのに、またあちこちに大きな「借り」残してしまった旅だった。
苫小牧、室蘭で歓待を受け、函館でも申し訳ないぐらいの「借り」が出来たし、八戸でも大変な負担を掛けてしまった。
講演もあったが、八戸の同業者にはずっと大好物をプレゼントして貰っていた歴史があり、「有り難う」の思いを伝えたかったのに、予約してくれていたホテルをキャンセルさせることになってしまったり、料亭で驚くような料理を用意してくれていたので恐縮した。
彼は、青森県の浅虫温泉のホテルで行われた業界向けの講演の際に来てくれたことがあり、その時から比べるとふっくらとした感じがしたが、互いが身体に気を付けようと話し合って来た。
最後の目的地であった気仙沼は、ずっと抱いていた懸念を完全に払拭してくれることになった。この「幸せ列車」の「かめかむか」さんの7月頃のコラムに新聞記事が紹介され、その写真を目にして固まってしまった思い出があるが、そのコラムの内容には阿倍野の地下街で著名な画家であられる出山先生と「かめかむか」さんが偶然に出会われたご仏縁が書かれていた。
先生の弟さんが気仙沼に在住され、東日本大震災で大変な被害に遭遇されており、逆境の中で被災された方々を励ましながら地域の活性化に務められ、そのご活躍が注目されて多くの新聞の記事に採り上げられていた。
その人物の奥様が私の会社の元スタッフなんて想像もしなかったこと。慶事で退職されて気仙沼へ帰られたことは知っていたが、あの大震災で気仙沼の惨状をニュースで目にした時は衝撃で、すぐに彼女のことが心配になり、その後ずっと気になっていた。
そんなところから記事の写真に写っていた彼女の姿を確認した時の驚きは尋常でないのをご理解いただけるだろうが、心から「よかった!」と安堵した瞬間でもあった。
北海道での講演に向かい、その帰路で函館、八戸を経て気仙沼に立ち寄る行程を組んだ訳だが、ご夫婦が前向きに頑張っておられる事実が確認出来て何よりだし、地元の方々からその存在が感謝されるご活躍を知って嬉しくなって帰阪したが、冒頭に列記した列車が間違いなく「幸せ列車」となった旅であった。
気仙沼を出発する時、彼女は「近々にテレビの取材があります。放送日が決まったらお知らせします」と言っていたので楽しみだが、ここで改めて「出山先生」と「かめかむか」さんに感謝を申し上げ、不思議なご仏縁に手を合わせている。
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