サービスとは昨年に話題になった「お・も・て・な・し」につながることで、言葉を変えればホスピタリティが浮かんで来る。
その言葉から連想されるのは「病院」を意味する「ホスピタル」と宿泊施設である「ホテル」だろう。
「ホテル」の語源はラテン語の「ホスピターレ」であることは前にも触れたが、生涯の中で一度は信仰する宗教のメッカへ行きたいと行動する中、途中で身を休めた場所がそう呼ばれ、心身共に癒されるということもあったと想像する。
サービスを提供する側と享受する側では随分と立場が異なり、「感動させます」なんて言葉をHPに表記しているケースも少なくないが、恥ずかしい限りの表現で、感動とはサービスを受けた側が感じて発する言葉であり、提供する側が軽々しく使用する言葉ではないことは常識である。
我々葬祭業界にもそんな言葉を羅列している業者があるので何を勘違いしているのと伝えたいが、客観的に指摘すればそんな表記をしているのはプロでない証しとも言えるだろう。
昔、サービスを受ける側の体験をするために高額な費用を掛けて国際線のファーストクラスを何度も利用したことがあった。今みたいに「マイレージ」があればそれだけで多くのマイルが取得出来、ハワイ往復のビジネスクラスぐらいゲット可能だったと思うが、ファーストクラスは通常マイルの5割増し、ビジネスクラスでは2割5分増しが一般的だ。
当時の復路では搭乗の72時間前までに搭乗することを伝える「予約再確認」という「リコンファーム」をしなければならなかったが、ネットによる予約受付や通信の進化により、現在日本の空港で発着する航空会社の多くは「不要」となっている。
「リコンファーム」を行わなかったらキャンセル扱いをされてしまうケースもあったようで、空席待ちの乗客への対応や、機内食の積み込み準備の無駄を省くために考えられたとも言われるが。これほど横着な押し付けはないだろうと思ってしまう。
ファーストやビジネスでは空港内で専用のラウンジが利用出来るし、中には10分から30分程度のマッサージを受けられるサービスも存在している。
食事や飲み物の種類もびっくりするほど豊富に揃えられており。搭乗する前に満腹になってしまったり酔っ払ってしまう人もあり、機内食が食べられないということにならないようにしたいものだ。
ラウンジの存在や搭乗に関して寂しくなるのは一切のアルコール類が飲めなくなってしまったこと。ちょっと美味しいワインでもと考えることが出来なくなった自分の身体に後悔を抱いてしまう。
過去に偶然に体験したことだが、ある宗教団体のトップと同乗したことがあり、娘さんらしき人物が機内販売で購入される半端でない買い物に驚愕したこともあるし、パリから成田の便で、私の前の席にある国の大統領夫妻が来られたのでびっくり。きっと同乗する人達の素性も調べられていたと想像するが、問題なかったようである。
その時、チーフパーサーから成田空港では先に降機するように案内されたが、通路に赤絨毯が敷き詰められ、両側に数十人の人達が整列されていた中を歩いたので緊張した。
様々な貴重な体験をしたが、それらをヒントに発想した葬送のオリジナルサービスはご仏縁に結ばれる仲間を通じて全国へ拡がり、やがて流行に至って現在に続いているものが多く存在している。
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