米コネティカット州の小学校で14日に起きた銃乱射事件以来、「銃所持」問題
がアメリカ全土に波紋を広げている。
乱射事件を起こした容疑者の遺伝子が捜査の一環として解析されることなった。州の監察医務院からの依頼でコネティカット大学医療センターが解析に当たっている。結果が出るのは来年1月末とのこと。
遺伝子学の専門家によれば、多くの精神疾患では、発症に関わる遺伝子は存在するものの、非常に数多くの遺伝子が関わっている。特定の1つの遺伝子や突然変異が病気を引き起こすわけではないとのこと。
この事件で、オバマ大統領が銃規制をするのではないかという風評が流れ、市民は銃の先物買いに走っているという。それも今回の容疑者が使用したものと同じ強力な銃が売れている。始末に終えない状況だ。
ユタ州のソルトレークシティーでは27日、市民に銃の扱い方を教える講習会が開かれ、教員約200人が参加した。ユタ州では以前から、教職員が学校で銃を隠し持つことを認めているという。
講習会はユタ州スポーツ射撃協会が実施。同協会会長は、銃の免許を持っている学校教職員にも、職場で銃を隠し持つ権利を保証すべきとの考えだ。「校内で合法的に自分の身を守る能力を奪ってはならない」と強調している。
こんな話、日本人に想像できるだろうか?
ユタ州では12年前から教職員が実弾を込めた銃を教室に持ち込むことを州法で認めている。実際に銃を持ち込んでいる教員はごく少数だが、同法の施行以来、州内の学校で教員の銃携帯に絡む事件や発砲事件は起きていないという。
アメリカの銃支持派は「正しい者が銃で、銃を使う悪い者から市民を守る」と主張して一歩も引かない。一理はあるが、それでは永遠に銃乱射事件を減らすことはできないだろう。
悲惨な事件で数十人の子供の命が奪われた。しかし、時が経てば風化して、何の対策も打たずに流れてしまうのは世の常だ。そして、忘れかけた頃に再び起こる。そういう愚を延々と繰り返して、また今繰り返そうとしている。
治安のいい(治安を維持しやすい)島国・日本は銃のない理想の社会を築いてきた。それは、法律による規制効果も大きいが「和を以て尊しとする」日本人のDNAと、銃と無縁な環境を授かった国としての幸運に感謝すべきだろう。
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