苦しい閉塞した状態が続くと「もうどうにもならない」と諦めたり、投げやりになるのが人間だ。
この話は、小児ガンと闘う子供をその辛さから解放する方法を考え成功した実話である。どんな試練も克服できる、あきらめてはいけないことを教えてくれる。
子供に発生する悪性腫瘍「小児ガン」と多くの子供たちが闘っている。以前は「不治の病」とも言われていた小児ガンも、現在では化学療法、放射線療法などの発展に伴い「治る病気」になりつつある。
しかし、感受性豊かな子供達にとって小児ガンとの闘病は、大人には想像もつかないほどの辛抱が求められる。
ブラジルのガン治療センターは、そんな小児ガンを治療するにあたって、子供たち自身が「病気は絶対に治る」と信じることが何よりも大事だと考え、あるアイデアを思いく。
それは「Superformula」という化学療法のときに使う点滴カバーの活用であった。
映画配給会社のWarner Brosの協力で、スーパーマンやバットマンといった実在するキャラクターが悪の組織に捕まり「ガン細胞」に苦しむという特別シリーズのアニメとコミックを制作したのである。
そして、ヒーローたちはその「ガン細胞」を治すために子供たちと同じように投薬治療を受ける。そのとき、ヒーローたちが医師から与えられたものが「Superformula」という魔法の薬であった。
この点滴カバーを使うことで、子供たちにはコミックの中に登場する「Superformula」というアイテムを手にすることができる。
例え、病気を治すための「抗がん剤」であっても、子供たちにとっては苦しい副作用を引き起こす「嫌な薬」だ。しかし、この病院の看護師によると、子供たちはこの「Superformula」を通して化学治療がどういったものかを理解し始めているという。
何よりも子供にとって希望の星であるスーパーヒーローといっしょに病気と闘うという設定がよい。絶望は孤独が背景にある。人は同じ気持ちを共有する仲間の存在に励まされる。
スーパーヒーローと一体になって病魔と闘う勇気、好奇心そんなものがいろりろ混じり合って、病を乗り越える力が生まれる。このガン治療センターに、子供のことを真剣に考えてくれる医療関係者がいたのが幸いである。
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