毎年しつこく日本の調査捕鯨を妨害しているエコテロリスト(エコは取った方がいいと思う)の反捕鯨団体シー・シェパードに対して、日本鯨類研究所は妨害行為の差し止めなどを求めて米国で訴訟を起こしていた。
これに対してアメリカの裁判所は25日、シー・シェパードの活動を「海賊行為」と認定したと、日本鯨類研究所が発表した。
裁判所は昨年12月、妨害行為を禁じる仮処分命令を出している。裁判所はシー・シェパードの活動について、「私的目的の暴力行為の明確な事例で、海賊行為そのもの」という判断を示した。その上で、差し止めの本訴訟が続く米連邦地裁に対し、シー・シェパードを支持していた担当判事を交代させるよう命令した。
シー・シェパードは今季の調査捕鯨活動に対し、これまでに計4回の妨害行為を繰り返している。このため、同研究所はシー・シェパードが仮処分命令に従わないとして、新たに訴訟を起こす方針。
捕鯨に反対するのは自由だ。鯨を食べる自由もあれば、鯨を食べるなと主張する自由もある。お互いに異なる意見や見解があることを認め合うことが必要だ。その上で、話し合いで妥協点を見いだしていく。これ以外に平和的解決の道はない。
相手の動きを暴力行為で阻止するのは(国土を侵略されるような緊急事態を除いては)非条理、非合法極まる。私欲に基づいて戦争を仕掛けていることと同じ。そこには動物愛護精神のかけらもない。シー・シェパードの行為を「海賊行為」と認定した裁判所の、冷静で公平な判断に称賛を送りたい。
同じ海の話だが、南シナ海の領有権をめぐって中国とフィリピンの対立が激化する中で、漁場から締め出された地元の漁師やその家族が生活の危機に直面している。
昨年4月に中国との対立が激化してから、フィリピン海軍が中国漁船の立ち入り検査を実施したのに対して、中国側も監視船を送り込み、フィリピンの漁船を締め出した。
フィリピン政府は国際司法機関による仲裁を模索したいが、中国はこれを拒否し、現在も監視活動を続けている。漁師たちは海に出たくても中国軍の威嚇の前に出ていけない。彼らは米軍が中国を追い払ってくれることを望んでいる。
相手が低姿勢だったり無抵抗だったりすると、弱みにつけこんだり、恩を仇で返す特殊な人がいる、それが悲しい現実だ。われわれはそんな別次元の人とも共存して生きていく宿命を持っている。
肉食獣は草食獣に比べて種類も数を圧倒的に少ない。だが、肉食獣は草食獣を襲って食う。それが自然の世界なのだ。草食獣に情けをかけて見逃してくれる肉食獣はいない。
それを一人一人が自覚してどのように身を守るかを考えて準備しておかないと、災いが自分の身にいずれ及ぶことを承知しておくベきだろう。
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