米ミズーリ州のカンザスシティで起きた出来事が、アメリカでけっこう大きな話題になっている。
ある女性が、自分のダイヤモンドの婚約指輪を何かの拍子に財布に入れた。ところが、そのことを忘れてしまっていて、ある日ホームレスの男性に施しをしようとして、前に置いているカップの中に誤って小銭と一緒に入れた。
翌日、指輪を失くしたことに気が付いた。あわてて、女性はホームレスがいた場所に駆け付けた。しかし、そこには誰もいなかった。指輪を持って場所を移動したに違いなかった。
大切な指輪が自分のミスで消えた。もう絶望的だった。それでも一縷(いちる)の望みを託して、その翌日にまた同じ場所を訪ねたところ、そのホームレスを見つけた。
女性はホームレスに「私のことは覚えていないでしょうが、貴重品を間違えて与えたかもしれないのです」と問いかけた。すると老人は「指輪ですか? 持っている。あなたのために保管していた」と返答したそうだ。
女性の喜びはとても大きかった。女性は「彼の行動に感謝した。他の多くの人は(似たような事態に直面した時、指輪を)自分で持ち続けるか、売り払うだろう」と話した。
そして、この正直で誠実なホームレスへの金銭的支援をネットで呼び掛けた。すると、献金は約1週間で3,400件以上、95,000ドル(約884万円)に達した。中には失業の身ながらも行動に駆られたと言って10ドルを提供した人もいた。
ところが、このホームレスはとても謙虚な人らしく、この反響を喜びながらも「自分がこれに値する人間とは考えていない」「自分の所有でない物を返しただけで、こういうことが起きるのだろうか」とちょっと困惑していたという。
献金は90日間の受け付け期間後にホームレスの老人に寄贈されることになった。美談ではあるが、老人が自分で言っていた通り、彼は当たり前のことをしただけ。それがこれほど騒がれる世の中の方が「当たり前ではなくなった」ということだ。
それにしてもこのご老人の謙虚さは今時珍しいですね。こういう善人は、もしかすると、世界中にけっこうたくさんいるかも知れない。いや、いてほしいと願う。
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