リストラとは、リストラクチャー(再構築)という言葉の省略形である。
元を正せば、ロシア語の「Перестройка」(ペレストロイカ、再構築の意)を英語に訳したもの。
従って「リストラ」と「ペレストロイカ」は全くの同義語である。「ペレストロイカ」と言えば、そう、あの人。ゴルバチョフ元ソ連大統領の登場によって知らしめられた言葉だ。
英語における「リストラ」の用法は、例えば「労働市場を再構築して完全雇用を実現しよう」といった使われ方になる。
それに対して日本語の文脈の中で使われる「リストラ」は、企業の経営に関わる行動としての意味合いのみを持つ。すなわち「解雇」を指す。
英語圏では非常に前向き、ポジティブな意味で使のに、日本ではどうしてマイナスなイメージになってしまうのか。
思うに、日本人は「解雇」とか「クビ」のようなキツい言葉を、スマートな横文字に変換して、その対象となる相手および自分のショックを緩和しているのではないか。
ストレートに意見を言わない、婉曲に意志を伝達する、日本人の弱点を補う便利なツールが横文字のような気がする。
さて、このイヤ~な響きの言葉だが、わが町大阪で誕生した「ゆるキャラ」の身の上に吹き荒れている。
大阪府知事の考えでほとんどのキャラさんがリストラされた、もしくは近い将来そうなるとのことだ。
知事は「多すぎる」と言って、大阪のシンボルである百舌鳥のキャラである「モズッピー」を「もずやん」と改称して数を大幅に絞り込んだ。
当初、大阪府のゆるキャラは92体いたが、残るのはメインの「もずやん」を含む9体だけ。しかも、もずやん以外の着ぐるみの更新は認められないため、寿命が来ればほかのキャラは引退する。
ああ 無情…
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